【失敗談】”商用利用OK”について

”商用利用OK”と”商品化OK”は全くの別物

・・という内容の記事です。

今回、ゲームマーケット用に作品を制作し、標題について、大変勉強させてもらった事件が発生したので、今後誰かの役に立つかもしれないと思い、記事にしています。

利用規約を熟読して起こった解釈誤り

わたしは、基本的に、規約上から下までしっかり目を通す人間です。
商用利用OKで代表の「いらすとや」さんのファンなので、NGな行動をとらないよう、そういったサイトでは、まず規約を熟読していました。

なので「商用利用OK」という表現でも、許可が必要なものもある、という認識はありました。

詳細は以下からずらずらと書き連ねていきますが、大切なことは
「判断に迷うことがあれば、すぐ問い合わせ、確認する・承諾を得る」
「その素材の魅力が商品自体の利益になっていないか」

この2点が大切と学びました。

商用利用OKを商品化OKと解釈誤りしていた

・・こうやって文字にすると、「どうやって間違えるんだよ」というツッコミが来そうなのですが、私の場合、本当にまじめに勘違いをしていました。

商用利用可能だからといって、その利用の仕方によっては、規約外にあたることも、大いにあり得るのです。
もともと理解していたはずの禁則を踏んでしまい、めっちゃへこみました。

事例が以下の通りです。

商用利用OKの「人物写真サイト」にて、人物を切り抜き、それをモチーフとしたカードゲームを制作
 ⇒人物の切り抜き方で「素材そのものが、商品の価値を生み出す作品」に
  該当してしまい、自分たちの同人活動規模では商品化が叶わなかった

・・とこんな内容です。

この件で学んだのは「人物写真という素材の、媒体に対する影響の大きさ」と「人物というのは、著作権だけでなく肖像権にも関わる素材」だということです。

他サイトでも言えることだと思うのですが、人物写真という素材で留意すべきなのは「その素材自身が商品全体の利益を生み出していないか」ということと「その素材に移っている人物に、サイト側が許諾を取っているかどうか」ということでした。
こういった点において、著作権フリーサイトなどもある中、人物の取り扱いは二重で気を付けなければならないな(特に確認しづらい海外人物)と肝に銘じました。

また、今回においては、サイト運営者様直々に通達いただいたおかげで、規約外と発覚することができました。
このことから、見切り発車や知識の行き届かない世界での小さな不明瞭点は、しっかりと事前に問い合わせ、確認するという動作の大切さも学ぶことができました。

結局、人物写真は諦め、トレースしたシルエットイラストに差し替え対応することで、そのサイトの規約内に収めることが出来ました。

上記、人物写真に特記して書きましたが、もちろんイラストだって改めて気を付けなければならないなと戒心しました。
やはりポイントは「その素材の魅力が商品自体の利益になっていないか」。

ボードゲーム制作で、世の中のことを勉強できるとは思いませんでした。
いまもいくつかゲームを制作していますが、日々発見の連続で楽しいです。

また、結びにはなりますが、本件でご迷惑をおかけし、その中でも商用利用OKと商品化OKの違いを丁寧にご教示いただいたマッスルプラスさまには、お詫びと、多大なる感謝をもって、この記事を作成させていただきました。
今後、何か他のご縁がきっとありますように・・。

 

 

※この記事はnoteにも掲載しています。

note.com

1年半かかった『ボドゲ作れるかやってみよう』

■この記事、なに?

供養です。(記事のね)
とにかく、初めてボドゲ作った大変さとやり遂げた証跡を残すために、記事アップまで書ききりました。オチはありません(先に宣言)。
作る工程を見るのが好きなそこのあなただったり、「実はこれからボドゲ作りたいんだよね」と思ってるそこのあなたには、何かしらの収穫があるかもしれません。

■きっかけ

わたし達は、もともとゲーム音楽が好きで、コンサート公演で知り合った趣味仲間であり、大人になってから出来た友達というものである。

仲良くなるにつれて、公演の無い時でも次第に遊ぶようになり、気づけばほぼ毎週末何らかの予定で会う間柄になっていた。脱出ゲームや旅行にも行ったが、その中でも特にハマっている遊びが『ボードゲーム』だった。

そんなわたし達が、『自分たちでもボードゲームを作ってみたい』と思うのは、ごく自然な流れだった。

ここに、『ボードゲーム初心者6人が、初めてボードゲームを作る過程で起きたこと』などを記していきたい。

■ゲーム案が生まれるまで

2020/7/12

友人Nの呼びかけでDiscordチャンネル作成。作れるかやってみようという事になる。7月までに、各々案を持ち寄ることに。

2020/8/9

持ち寄った案の投票開票、コンセプトとテーマ、フレーバーの意味するところを理解するために意見交換

●完全な初心者である我々には、コンセプト・テーマからシステムを作ることにハードルの高さを感じた。システムを先に作ってから、そこにフレーバーを乗せていくほうが、なんとなく作りやすいのではということで合意。

ボードゲームをまずは1つ、モックアップまで完成し切ることを目標にして目線合わせ。システムは、既存のルールをベースにして検討する事でハードルを下げた。

●大富豪にサイコロをプラスした何かを考えたいという話になる。議論において、ユドナリウム初使用。さいころの役割とその活躍シーンなどを次回議論することになる。

2020/8/30

さいころの議論のために、数名案を持ち寄り、各自説明。

●議論している間に、派生したアイディアが生まれる。思わぬ方向に進む間に、メンバー間で認識のズレが生じたため、意識合わせ。
具体的には『サイコロを使うことは目的なのか手段なのか』。結果、手段として捉え、新たなアイディアである『大富豪の手札を事前にドラフトして勝負に挑む』内容で進めていくことに。(サイコロの使用を目的とした案は偶然生まれていたため、このゲームが完成したあとに作ると約束。)

●ユドナリウムにて、ドラフトの仕方と手札の公開非公開を工夫した一案をテストプレイ。
新鮮だが、あまり公開されていることにリスクを感じないことが判明。
併せて、『低い数字であればあるほど、公開していたら極端に不利になる』ことも発見できた。
これをリカバリーする案と、公開非公開案とはまた違う案の生み出しを検討することに。

(2020/9/8)

お借りした『ボードゲームデザイナーガイドブック』を個人的に読み始める。個人的にいろいろと参考にする。

2020/11/28

定期ボドゲ会にて集まった際に、お互い業務繁忙にて滞っていた本件を進めていこうという話で盛り上がる。

2020/11/29

テストプレイ、ルール概要の作成、デザイン・印刷の各タスクの可視化。わたしからざっくりとしたタスクを洗い出して提示したが、これからやることがまだまだあるという認識統一にはなった様子。

■大変なのはここからだった・・

2020/11/30

オンライン上で予算(ところでみんなそれぞれいくら出せるの?)というお金の話をついに始める。アンケートにて聴取。併せて今後の予定として、年度末までにどこまでやれるか相談して、12/12にオンラインで集まって、いくつかの中間目標と3月末の目標を決めていこうという話になる。

(ここまででこの記事は1年半寝かされたまま、下書きの状態で熟成されていたのだった・・w)

2021/03/31

スケジュール通りいかないまま、全員仕事多忙によりそのままとなる・・

2021/04ごろ

この進捗と、構想がだんだんと大きくなっていったこと、そしてなにより時間が経過しすぎたことで、みんなの認識相違もたくさん出てきてしまった。
定期ボドゲ会でも、ボドゲを作る話が出てこなくなる。
(全員、話し出すと重いという暗黙の認識があった)

2021/06ごろ

いろいろと認識相違の合った部分を、膝突き合わせて話し合い、当初通り「まずは完成させる」点に着目し、説明書作りに取り掛かる。
主に2名が担当し、書き始める。

■〈デザイン〉をつくる

2021/08ごろ

デザイン・アートワークについて、外注などいろいろと意見が出ていたところを「いったん手作りでいこう」と合意する。
(「合意」までにも、外注先それぞれによって生まれるメリデメなども洗ったりとここが一番私たちは衝突した・・w 
なんなら、この時点では、まだ「外注する」という案も残った状態ではあった)
そして、人数が多いと合意にも時間がかかるという大切なことに気づけた。
そこから、3人ずつ2チームに分かれて、9月までにそれぞれ以下のテーマの情報のみで互いのデザインを披露しようという話になる。
 ・「夢」という世界のフレーバーである
 ・ルールは同じもの(先にさくせいしていた説明書に沿ったものである)

2021/08/27

並行してゲーム名と団体名も考え始める。投票でいろいろと案だし。

2022/09/12

決選投票なども経て、団体名は「GMOFC(ぐもえふしー)」、作品名は「クロネリア(時を神格化したクロノスと大富豪のミリオネアの造語)」に決まる。
(今見つけた、当時の投票案リストが懐かしい・・w)

画像
今見てみると、ドリーム×タイームかなり好き

2021/09~10ごろ

みんなお仕事忙しかったり体調崩したり。

2021/10/03

オンライン上で通話しながら双方のデザインお披露目会。
それぞれのチーム、同じルールでデザインしたのに、なんと白と黒と真逆のデザインで出てくる。盛り上がる。

画像
Aチームの数字カードデザイン

画像
Bチームの数字カードデザイン(私が担当しました)

ここでもう一度、デザインを外注するのかどうかを話し合う。

2021/11/13

はじめて6人チーム以外の友人に作品を印刷して持参し、披露する。
みんな褒めてくれる。嬉しい瞬間でした。

2021/~12ごろ

多忙のため、みんなで集まるタイミングなく、そのまま

■そして、完成へ・・

2022/03/20

定期ボドゲ会にて、再度お披露目会。
そして、実際に印刷された実物で遊ぶ。楽しい。すごい。手元にある感動。
そして走り切ったお互いたちをたたえ、その日を終える。

画像
わたしたちのチームの完成品
画像
互いのチームでデザインが違う
画像
私がデザインしたカード、友人が角丸スリーブしてくれて感動
画像
ここでも、人数が多い課題に触れ、今後は一人が企画を持ち込むスタイルに変更


・・という感じで、初めて世にボードゲームを生み出したのでした。
しめの言葉考えるの苦手なので、これにておしまい!

2022/11/3 追記
友人Nも別視点として、記事を作成してくれました!
良ければどうぞ

ちなみに現在は、友人Nの持ち込んだ企画で「サイコロヒーロー」制作中。
ゲムマ2023春、当選したら出展するよ!